海外クルーズ船会社のクルーとして働く決断をする前に一呼吸置いて考えた方がいいこと
仕事で色んなところに行けるなんていいなー、海外のクルーズ船で仕事!?カッコイイね!と言われますが、実はかなり苦労が絶えません。特に日本在住であれば。。。なんていったってその実態は契約社員ですから!!!
今回は海外のクルーズ船会社のクルーとして実際に働き始めてから気づいたマイナス面に於いて“海外クルーズ船クルーとして働く”とはどういうことなのかということを紹介します。
初期費用
乗船するのに必要な書類を集めるのに費用がかかります。
一部援助してくれる会社もありますが、
(なるべくお金をかけずクルーとして働く資格等を取得する方法 にて紹介しています。)
全額負担はなかなか聞いたことがありません。
STCWという船員とした乗船とするための資格取得費(日本では施設がな
いのでできませんので必然的に海外で行う必要あり。)
メディカルチェック関連
予防接種
ビザ
と結構かかります。
さらにSTCWの資格は5年で更新、メディカルチェックは2年毎に新しいものを提出しなければいけません。
休暇中は無給
長い休暇があるのが魅力のクルーズ船クルーですが、休暇中は無給です。
十分に収入かどうか、そこまで含めて考慮しましょう。(会社によっては休暇中に出してくれるところもあるらしいがまだ私は聞いたことがありません。)休暇が長くなってしまった場合金銭的に苦しくなります。場合によってはバイトをする必要があります。(経験済み。)
休暇のスケジュールが曖昧な可能性がある
会社によっては下船時に次の契約を貰えない会社もあります。また、乗船が決まっていたのに肩すかしで乗船が延期されたりもします。(私の一番目の会社がこれです。)逆もしかりで下船が決まっていたのに契約を延長させられたり。(これはどこの会社でも結構よく聞く。)なので休暇中の予定が立てにくいことも有ります。それゆえクルー達は会社との駆け引きに必死になることも有ります。
クルーズ船クルーの給料と休暇について という記事に私の乗船延期談と長長長期休暇の体験談を載せています。
乗船中は毎日仕事
乗船期間中(大体4か月~10か月※会社や個々の契約によって異なる)は毎日しごとです。休日がありません!時間休みだけです。ポジションによっては外に遊びに行けないシフトばかりでの勤務があったりします。なんとかまあ、やっていけなくはないですが、何か月も連勤を続けると、やはり疲れます。因みにシフトの時間以外にも、必須の避難訓練やミーティングに出席しなければなりませんので、その分休憩時間が削られたりします。体力に自信がないには少しきついかもしれません。
社会保険や年金、税金面で不利
日本に住所がある方で誰の扶養にも入っていない人の場合ですが。日本の企業で働くと年金や社会保険は会社が半分くらい負担してくれますし、税金も給料天引きの源泉徴収で年末調整も会社がしてくれますが、海外の会社に所属するわけですから、そういった福利厚生は受けられません。国民保健、国民年金は全額支払うことになります。また、確定申告も自分でしなければいけません。この項目についてはまた別の記事で詳しくお話します。
と海外クルーズ船クルーとして働く負の面をたくさん挙げてしまいましたが、やはりそういう面があっても海外クルーズ船クルーとして働いている日本人は結構います。やはり、苦労しますが、普通に日本で暮らして働いたらできない経験、行けない場所に行くことができるのが海外クルーズ船クルーの醍醐味です。
例えばですが私はイタリアの青の洞窟へ行くのに合計15ユーロ(約1800円くらい)、ベネチアのゴンドラ乗り体験に20ドル(約2300円)、支払っただけでできちゃいました。日本から旅行できたらいくらになるんだろうかと考えつついろいろ大変な部分もあるけれども、これがクルーズ船クルーの魅力だろうなとつくづく思いました。