クルーズ船で働く-豪華客船のクルー生活あれこれ-

クルーズ船クルーの生活やクルーズ船での職探し、採用〜乗船に至るまでのことや、転職活動やその他諸々に関して体験に基づいた感想や意見を書いています。DMはTwitterで受け付けています→船ガール

クルーズ船クルーの給料と休暇についてみんなが知らない意外な事実

 

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クルーズ船のクルーとして働く醍醐味のひとつが長期休暇です。

 乗船中は毎日仕事である代わりに、一旦降りるとロングロングバケーションが待っています。この休暇を使って普通に働いていたらできない、あんなことやこんなこともすることができます。


ただし、海外のクルーズ会社は休暇中は無給のところがほとんどです。

(給料が支払われるところも無くはないらしいです、それから日本のクルーズ 会社も、乗船中でなくても金額は下がるけれども給料は出るらしいです)*1

 給料についてより詳しく知りたい方はクルーズ船勤務のクルーの給料について - クルーズ船で働く-豪華客船のクルー生活あれこれ-をご覧ください。

 

しかし、私はこの無給の長期休暇に苦しめられたことがあります。今回は私の体験をもとにクルーズ船クルーの休暇と給料について、お伝えします。

 

休暇の長さ

4〜6ヶ月働いて、2~3ヶ月の休暇というのが多いですが。会社やポジションによっては契約期間が7~9ヶ月働いて2~3か月休暇という配分のところもあります。

その他に、1ヶ月の休暇を含み、契約期間が9ヶ月という形態も見たことがあります。(4か月-1か月-4か月)といったところでしょうか。

 

柔軟な休暇、契約期間

休暇や契約期間は会社の都合によって延びたり短くされたりしますが、自分の都合で延ばしたり、短くしたりすることも場合によっては可能です。

 

例えば、急に欠員が出た場合には予定より早く呼び出されることもあります。反対に、会社の都合で休みが伸びることはあまりありませんが、自分が交代するクルーと合意し、会社が承認すれば、休暇を少し延ばすことも可能です。

 

会社がしっかりしている程、急な予定変更の可能性と調節のハードルは下がります。

 また、同じ会社内でもポジションによって柔軟に対応しやすいものと、変更されやすいものがあります。

 

船に一人しかいないようなポジションだと、契約を延ばされたり、早めに呼び出されたりすることが船に複数名いるポジションより多くなります。

 

何はともあれ、会社のマネジメントシステムがしっかりしたところであれば、希望しない限り長すぎる休暇や急な大幅変更などはあまりありません。

 

 ニート?いいえ休暇中です

長すぎる休暇は困る

私が一番最初に働いた会社は、マネジメントシステムがしっかりしておらず、会社に振り回された挙句、ニートになりかけました。働いたが期間は5か月なのに休みが7か月超!!

 

もともと会社の都合で4か月のはずだった休暇がこれまた会社の都合で結局7か月超になってしまったのです。

8,9か月乗っての4か月休暇と5か月乗っての4か月休暇は意味合いが全然違うし、物価の低い国ならまだしも日本に住んでたら実家暮らしでもお金が足りなくなります。

 

次いつ乗るのかわからない不安

そもそも次回の契約はいつかるの?という話なんですが、乗船した時から次回の事までわかっていたり、乗船中に明らかになったり、下船直前に知らされたりします。

会社やその時の状況によってタイミングのばらつきがあるもののしっかりした会社であれば、次回いつどこでどの船に乗るか下船までにはわかります。

 

しかし、会社がポンコツだと、下船になってもわからない、休暇に入ってからもわからない、降りて1、2週間してやっと連絡が来たり、長らく来なかったりします。

ずっと次回の連絡が来ないから、連絡したら忘れられてたことがある知人もいます。

 

当時私がいた会社はそのポンコツで、次回の乗船日は決まっていないけれど4か月は乗れないということしかしらされませんでした。そもそも5か月働いて4か月休みでも少し長すぎると思っていたので、休みを短くできないか、せめて乗船日だけでも知らせてくれないかという催促のメールを送りまくりました。

 

乗船直前に乗船を延期される

下船後3ヶ月が経とうとしている頃に、やっと次の乗船日の連絡が来ました。

 休暇は結局トータル4か月になる予定でしたが、乗船10日前に突然メールで乗船が約3か月に延期になったとを告げられ、抵抗も虚しく、さらに3か月待たされることになりました。

 

休暇中なのにバイト

4か月の休暇に加えのメールによって結局次回の乗船まで7か月近く待たされることになりました。2、3か月無給なら「今休暇中なんだ」と言えますが、7か月無給はさすがにいたたまれなくなりました。もはやニートですから。

 

お金があれば、旅行や留学をすることもできたのですが、そんなに余裕がなかったわたしはバイトをすることにしました。余裕がないと言いつつ、ちゃっかり1か月ちょっとの長期の海外旅行も楽しんだのですが、その他家にいる間はずーーーっとバイトしてました。

なので休暇中の私はニートではなくてフリーターです!

 

バイト探しは結構苦労しました。都会であれば、短期とか期間限定のバイトもたくさんあると思いますが、私の地元は田舎なので、そんなバイトはほぼ見つかりません。

 

「次回以降の休暇でも働きたかったら働けるところ」を探し、結局某ファストフードでバイトすることになりました。

 

旅行にも行くし、出費も多いし、フルタイム(1日8時間×5日)で働きたいと思っていましたが、短期だと社保などの関係で週20時間枠内でしか働かせてもらえないという落とし穴がありました。

 

次に見つけたのがホテルのレストラン、宴会サービスの派遣のバイトです。

 

派遣は週20時間の枠は関係ないらしく、働きたいときに働きたい分だけ働くことができるということでした。

 

また、この先も、派遣に登録だけしておいて、休暇中に働きたかったら働いていいというこことだったので、暫くは、ファストフードと派遣を掛け持ちしていましたが、現在は派遣のみに絞っています。

 

現在の休暇は2か月前後で安定していますが、相変わらず休暇中も働きたいときだけ入れそうな案件のバイトに入っています。

 

戻ってくる度に短期バイトを探して面接受けて結果待ち、というのも結構な手間なので、休暇中にバイトするなら派遣は結構おススメです。

 

長期休暇は普通ではできないことができる反面、スケジュールがわかんなかったり、無給だったりするのは結構ツライです。海外クルーズ船の場合、社会保険や年金も全て自己負担で、手続きの手間も増えるなど、働き始めて気づく大変さもたくさんありました。

 

また、こういったトラブルは会社や職種選びによって回避することもできます。給料が高く、乗船ローテーションがしっかりした会社であれば、もっと安定した楽しい休暇になることでしょう。

racheal-grolia.hatenablog.com

 

2020/2/13更新

*1:調査中2020/2/13現在