クルーズ船で働く-豪華客船のクルー生活あれこれ-

クルーズ船クルーの生活やクルーズ船での職探し、採用〜乗船に至るまでのことや、転職活動やその他諸々に関して体験に基づいた感想や意見を書いています。DMはTwitterで受け付けています→船ガール

クルーズ船英会話 クルーしか知らないクルーズ船スラング、「Chipatonique(チパトニック)」ってなに?!

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各クルーズ船のクルー達の間では無数のスラングが使われています。今回の記事では「Chipatonique(チパトニック)」という言葉について説明します。

スラングとは?

スラング(英: slang)は、. ・俗語の英訳。改まった場面で用いられない品のない言葉で、広く知られている言葉も含む。 ・特定のエスニック集団、職業、年代、生活環境、生活様式、趣味、嗜好を共通にする集団の中でのみ通用する隠語、略語、俗語のこと。

Wikipediaより

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B0 

クルーズ船でのスラング

クルーズ船のクルー達の間にあるスラングは、船やクルーズ会社、言葉を超えて、共通して使われるものもありますし、一つの船や一つの会社でのみ認知されているものもあります。

 

今回のスラング

「Chipatonique(チパトニック)」

 

私が働いている船でよく使われている言葉です。他の会社から来たクルーで、この言葉を知らないという人も結構いたので、船によって使われたり、使われてなかったりするようです。

意味の前に、例文を先に出しましょう。

1.She is so Chipatonique.

2.This dress looks chipatonique.

3.I'm so tired of chipatonique wine on board that taste like paper.

4.He got chipatonique,he ordered more wine and gave us tip before.

このChipatonique(チパトニック)「ケチ、卑しい、羽振りが悪い、安物、安っぽい、」という意味で使われます。

「(人が)ケチ、金にうるさい、金に卑しい」、「(物が)安物、安っぽい」という文脈で使います。

 

1.She is so chipatonique.

(彼女はとてもケチだ)意訳:(アイツはドケチだ)

2.This dress looks chipatonique.

(このドレスは安っぽい

3.I'm so tired of chipatonique wine on board that taste like paper.

(紙みたいな味のする船内の安っぽいワインはもう飽きた)

4.He got chipatonique,he ordered more wine and gave us tip before.

(彼は羽振りが悪くなったな、前はもっとワインも頼んでたしチップもくれたのに。)

 

物に対しても人に対しても「質(しつ)が悪い」事を揶揄する言葉で、悪口とか文句を言うときに使われます。

 

人に対して使うChipatonique(チパトニック)ですが、「ケチ」と直接置き換えられる文脈もありますが、「ケチ」とはちょっと違うニュアンスで使用されることもあり、「お金に固執して感じが悪い」というニュアンスで使うこともあります。

 

語源はおそらく「Cheep」のようですが、正確な由来は不明です。

因みにスペルの方法はいくつかあります。口語からできた言葉なので、正確なスペリングはありません。その人の母語によってスペリングの仕方が若干異なるようです。

 

 クルーズ旅行の際にはクルー達にChipatonique(チパトニック)と言われないように振る舞いたいものですね。

 

racheal-grolia.hatenablog.com

 

コスパ最強!家賃・生活費・食費がタダでお金も稼げる英語留学とは!?

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なんとなく英語話せるけど、もっと話せるようになりたい!もっと使う機会が欲しい!そう思っている人は少なくないはずです。

私もそのうちの一人でした。

 

お金がないから留学・ワーホリに行く代わりにクルーズ船で働いてみた

新卒で入社した会社で働いていたのですが、留学かワーキングホリデーに行き、英語を学びたいと思っていたのですが、お金が足りず困っていました。

そこで考えついた奇策が海外のクルーズ船で働くことでした。

英語が公用語だから、上達するんじゃないかと挑んだ海外クルーズ船勤務ですが、実際に英語がどのくらい上達したのかをお伝えします。

クルーズ船で働くということは、留学でも、ワーホリでもなく、紛れもなく”仕事”ですので、ある程度の英語の読み書き会話する能力が求められます。

詳しくは下記の記事で説明しています。

海外クルーズ船クルーの募集要項・条件とは?英語が話せれば働けるって本当?!

ある程度英語がわかるということが前提となりますが、留学やワーホリに行くよりかお金がかかりません。

船は船で乗船するための準備費用がかかりますが、留学やワーホリに比べるとかなり低コストです。一回のコントラクトで余裕で元が取れるどころかむしろプラスです。

 

クルーズ船で働くと英語は上達するのか?!

一旦乗船すると、お客様とのやりとりも従業員同士のやりとりも、プライベートな時間も全て英語でなので、語彙がかなり増えました。

電話越しの会話も多かったため、リスニングも以前より楽になりました。

さらに、メールでを使ってやり取りすることが多い職種だったので、ライティングの力も身に付きました。

乗船してすぐの頃は専門用語や海事英語、アクセントなどで苦労しましたがすぐ慣れました。

仕事の時もプライベートも、英語の環境の中にいたので、英語の力は総合的にかなり伸びました。

最初の方は苦労したアクセントでしたが、慣れると今では英語を聞くだけでその人がどこから来たのかわかるようになりました。

個人的には言葉を学ぶことだけを目的に留学して語学学校に通ったり、ワーホリに行っていたよりも英語は上達したように感じます。

 

船・クルーズ会社選びは大切

 英語の上達の程度は乗る船に左右されます。

アメリカかイギリスのクルーズ会社で、お客さんのターゲットがアメリカ人の船に乗ると一番上達しやすいです。

実際、私もはじめはイタリアのクルーズ会社で日本人がメインターゲットの船に乗っていた時に比べ、アメリカのクルーズ会社でアメリカ人がメインターゲットの船に乗っていたときの方が英語力は格段に上がりました。

また、アメリカ、イギリスではないの会社の船に乗ると、本部の人も英語が母語ではないので、共通マニュアルの文章などが怪しいときがあったりするので「英語を身につける」という目的には適しません。

また、採用してもらうのに必要な英語のレベルは乗船する船や会社によってピンからキリまであります。

英語のレベルに自信のない人は日本人のお客さんが多めの会社であれば採用される機会もあるでしょう。

 

まとめ

お金がないから、という理由で留学やワーホリのかわりにクルーズ船で働き始めた結果英語の読み書き会話の力は留学やワーホリに行くよりか上達したのではないかと感じています。ついでに滞在費も滞在中の生活費も食費もタダで、お金も稼げました。

コスパ最強とはまさにこのことです。ただしある程度話せる人に限りますが。

海外クルーズ船で話される言葉。クルーズ船内の言語事情

 

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海外のクルーズ船の公用語は英語ですが、それだけでなくさまざまな言葉が話されています。今回はクルーズ船では英語の他にどのような言葉が話されているのかご紹介します。

船内公用語としての英語

ほとんどの海外クルーズ船は共通語を英語と定めています。

海外クルーズ船で働くための最低必須条件は英語の読み書きができることです。

寿司を握る腕がよすぎて、どうしても働いてほしいから、英語話せなくても働いてほしいと言われて、英語が話せないのにクルーズ船で働き始めた人を一人知っていますが、

例外を除いて、海外のクルーズ船で働くためには、英語力が必須です。

多くの場合、求人も英語ででいますし、採用面接も英語で、採用後のやりとりも全て英語で、勤務中ももちろ全て英語です。

クルーズ会社によっては英語使用の規定がとても厳しく、仕事中クルー同士で英語以外の言語を話すとペナルティーをもらうそうです。

 

余談ですが、長年クルーズ船で働くと、英語の訛りでその人の出身地が特定できるようになります。

クルーズの運営会社の国の言葉

公用語は英語であっても、クルーズ会社の国によっては、英語よりもクルーズ会社の国の言葉が多く使われている場合もあります。

イタリア系ならイタリア語、中国系なら中国語、ドイツ系ならドイツ語などです。

英語以外にそのクルーズ会社がある国の言語を話すことができるならば、採用の可能性が高まるかもしれません。

また、英語の他に興味のある言語がある場合は、学びたい言語の国のクルーズ会社で働いてみるのも良いかもしれません。多くのクルーズ船は、英語さえ話せれば働くことができるので、船で働きながら第二外国語を学ぶことも可能でしょう。

私が働いていたあるイタリア系のクルーズ会社の船ではイタリア人の割合が多く、イタリア人以外でもイタリア語を話せる人はイタリア語を使っていました。

 

余談ですが、イタリア系のクルーズ船で働いているときは、ミーティングでイタリア語を話されるのが一番困りました。そして意見を求められる。いや、イタリア語わからん。    

その船のブリッジ(操舵室)に "Once you are into bridge,you have to only use ENGLISH "(ブリッジに入ったら英語のみを使用すること) という張り紙があったのですが、みんなガン無視でイタリア語喋ってました。

クルーズ会社がある国の言葉が必然的に第2共通語のようになってしまうようです。

個人的な感覚ですが、イタリア系の船に乗っているときは、あまり英語は上達しませんでした。その代わり、食べ物の名前以外のイタリア語は少し覚えました。(覚えようとしていないのに勝手に覚えました。)

 反対に、アメリカのクルーズ会社で働き始めてから、英語はとても上達しました。

その他の隠れ共通語

タガログ語ヒンドゥー

船によって異なりますが、どのクルーズ会社でもどの船でも、人口割合のトップ2はフィリピン人とインド人です。

フィリピン人が話すのがタガログ語、インド人が話すのがヒンドゥー語です。クルーズ船によっては、一つの部署のほとんどがフィリピン人とインド人で構成されていることもあり、レストランやハウスキーピングで働くと聞こえてくるのはタガログ語ばっかり…というのはよく聞く話です。

 レストランで働いている友人が、彼らが自国の言葉でばっかり喋るから全船会話がわからないと嘆いていましたが、数ヶ月語なんとなく理解できるようになってきたと言っていました。

まとめ

 海外のクルーズ船の共通語は基本的に英語である場合が多いけれど、クルーズ船の運行会社の言葉が実質的な第二共通語化していることも珍しくないです。そこを基準に働く船を選んでみてもいいかもしれません。

フィリピン人とインド人はほとんどのクルーズ船の人口割合のトップ2を占めているので、タガログ語ヒンドゥー語はよく耳にする言語です。

クルーもしくは乗客として乗船された際にはクルー達がどんな言葉をしゃべっているのか耳を傾けてみるのも楽しいかもしれません。

海外クルーズ船クルーの募集要項・条件とは?英語が話せれば働けるって本当?!

 

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どのような求人でも募集要項・条件 というのが有ります。

海上勤務、豪華客船、クルーズ船はかなり特殊な勤務環境ですが、働く人にはどのような事が求められているのでしょうか?今回は海外のクルーズ船クルーの募集要項・条件についてお教えします。

海外クルーズ船で働くために必要なスキル

 海外クルーズ船でクルーとして働くために必要なスキルは英語です。

船内の公用語は英語です。職場でのやりとりも、ゲストのやりとりも基本的に英語です。(もちろん対ゲストの場合は例外もあります)

英語が理解できない、話せないということは業務上の意思疎通ができないということになります。それだけでなく、有事の際の警報や避難活動の妨げとなり、安全にも関わることなので、英語をある程度聞き取ることができ、理解し、話すことができることが採用されるために必要な条件なのです。

2012年にコスタクルーズというイタリアのクルーズ会社のコスタ・コンコルディアという船、が出発数時間後に事故を起こし、沈没はまぬがれたものの、船が大きく傾き十数人の犠牲者を出したということがありました。

船長やオフィサーが真っ先に逃げたして、最終的に船長は逮捕されたと言うことで話題にもなりましたが、事故直後の対応や避難活動の遅延が犠牲者を生んだ原因のひとつでもありました。

もちろん事故が起こり、犠牲を出してしまった原因はいくつかありますが、現場が混乱し、最終的には避難活動が遅延した背景には、英語をあまり理解できないクルーが多数いたことがありました。

なので、海外のクルーズ船で働くためにはある程度の英語力が求められます。

ただ、ごく稀にコネがあればそこまで英語力がなくても入れてしまうこともありますが、基本的に提出する履歴書も英語で作成しなければならず、採用面接も英語なので、最低でもその2つをクリアできる程度の英語力は必要となります。

 

募集要項と採用条件

募集要項・条件は公式ホームページや、求人サイトに書いてあり、学歴や職務経歴・経験、持っている資格、話せる言語などがあり、募集しているポジションによって必要な資格・経歴・スキル・必要言語などは異なります。

はっきり言って、航海士や機関士で無い限り特別な資格や実績は必要ありません。また、アーティストや料理長、マネージャークラスなどのポジションでない限り、特別な経験や実績、スキルは必要ありません。

 

こちらは一例としてMSCクルーズの求人サイトより抜粋したゲストサービスエージェントの募集要項・条件です。MSC CRUISES CAREERS

 

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 ・英語、また他に少なくとも3つのヨーロッパの言語(イタリア語、ポルトガル語、ドイツ語、スペイン語、フランス語など)の読み書きが流暢にできる。

・高校卒業していること。

・フロント・受付の経験があること。

・クルーズ船での業務経験者優遇。

マイクロソフトオフィスとパブリッシャーが問題なく操作できること。

フィデリオ・クルーズシステムの操作経験があること。

・接客とコミュニケーションのスキルがあること。

・問題解決能力があること。

・チームワークできること。

・STCW95の資格保持者*

・船上勤務をするための健康診断証明書を持っていること。

 

 STCW95とは海外クルーズ船で勤務するために必須な資格ですが、数日コースを受けるだけで取得できます。この資格は採用が決まってから取得しても問題なく、この資格がないから募集要項を満たしていないことにもなりませんし、この資格が無いからと行って、必ず受からないというわけでもありません。

STCWについてはこちらをご覧いただけるともっとわかると思います。

racheal-grolia.hatenablog.com

 

また、船上勤務をするための健康診断証明書も、同様で、これがないから採用されないということではありません。むしろ通常、証明書の取得は採用が決まってから行います。 

racheal-grolia.hatenablog.com

クルーズ船クルーには誰でもなれる?!

しかしながら、実際にクルーズ船で働いて実感したのですが、

船によっては、募集要項を満たさない人も働いていると言うことです。

例えば、ある会社のある船には、英語力がかなり問われるポジションなのに、周りに英語力を疑問視されている人もいましたし、

Fluent English(英語が流ちょうに話せること) が必要条件であるはずなのに英語力が怪しいクルーが何人もいました。 

また、「英語の他に世界公用語の2か国語以上を流暢に話すことができなければならない」という条件があるポジションに英語しか話せないひとが採用されていたり、

  実務経験を求められているポジションに実は未経験の人が就いていたりと、航海に関わるポジション以外は比較的、スキルや経験に関してはかなり緩いのです。

 募集要項や条件について、緩いのか、厳しいのかはクルーズ会社によって異なりますが、スキルや経験がなくても、英語さえ話せれば受かる可能性はあります。

 応募も全てWebで簡単にすることができるので、ちょっとくらい経験やスキル不足でもとりあえず応募することをオススメします。

 

もちろん、船会社によっては、経験が足りないと即行で落とされます。私もたくさん応募して、たくさん落とされました。書類で落ちた場合、応募後5分くらいで、不採用の通知が来たこともありました。

しかし、応募は何回でもできるので可能性のある会社の可能性のあるポジションに応募しまくることがクルーズ船のクルーの仕事を得るコツじゃないかなと思います。

その応募が未来のスカウトにつながることもあります。

racheal-grolia.hatenablog.com

まとめ

クルーとして働くために必要なのは英語力です。英語がわからないと業務にも安全にも支障が出るからです。しかし、どういうわけか、船によっては稀に英語がお粗末なクルーが混じっている場合もあります。

また、コネがあれば、募集要項や条件はあまり関係ないようです。

海外のクルーズ船で勤務するためにはSTCWにという資格が必要ですが、この資格の有無は採用を左右することはあまりありません。むしろ、採用されてから取得するのが一般的です。(ただし、急募の場合は、持っていた方が有利になるかもしれませんが。)

スキルや経験にかんする募集条件は意外と緩い場合が多いので、スキルや経験に自信がないという場合でも、とりあえず募集サイトに応募してみると案外受かることもあるかもしれません。

クルーズ業界は入れ替わりが激しい業界です。一回の契約で辞めてしまう人、乗ったけどすぐに降りてしまう人も大勢いて、常に人を募集しています。

クルーズ船で働いてみたい!興味がある!というのであれば、まずはWebから色んな会社に応募してみるといいでしょう。クルーズ船クルーには意外に簡単になれるのです。

 

クルーズ船英会話 クルーしか知らないクルーズ船スラング、Banana(バナナ)ってどういう意味?!

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クルーズ船のクルー達の間では無数のスラングが使われています。今回の記事ではもっとも有名なクルーズ船スラング の一つ「バナナ」について書いています。

スラングとは?

スラング(英: slang)は、. ・俗語の英訳。改まった場面で用いられない品のない言葉で、広く知られている言葉も含む。 ・特定のエスニック集団、職業、年代、生活環境、生活様式、趣味、嗜好を共通にする集団の中でのみ通用する隠語、略語、俗語のこと。

Wikipediaより

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B0 

クルーズ船でのスラング

クルーズ船のクルー達の間にあるスラングは、船やクルーズ会社、言葉を超えて、共通して使われるものもありますし、一つの船や一つの会社でのみ認知されているものもあります。

Banana(バナナ)

クルー達がよく使うスラングのひとつがBanana(バナナ)です。皆さんご存じのあのバナナです。

例文を見てみましょう。

①I got banana today.

②My boss gave us banana.

③I think I will receive banana.

 

通常の意味で直訳すると、

①今日、バナナを手に入れました。

②ボスは私たちにバナナをくれました。

③私は、バナナを受け取ると思います。

 

クルーズ船のクルー達はバナナが大好きなのでしょうか?

そうではありません。

クルーズ船内のクルー達にとってBanana(バナナ)とは、「灸を据えられること」を意味します。

私たちクルーにとってBanana(バナナ)はありがたくないものなのです。

 

ふたたび先ほどの英文を意訳してみましょう。

①I got banana today.

(今日、怒られちゃったよ。)

②My boss gave us banana.

(私たちはボスから怒られた。)

③I think I will receive banana.

(多分怒られると思う。)

という使い方をします。

また、比較的に信頼関係があったり、仲がいい人に注意をする場合、

I will give you banana.

I have to give you banana.

と言い、「話があるんだけど。(注意しなければならないことがあります)」

という意味になります。

だれかに、I have to give you banana.と言われたら、「何かやらかしたっけ?!」と条件反射的に考えてしまいます。

 

また、とんでもない失敗をやらかして、こっぴどく怒られたときには、バナナは大きくなります。

I got big banana.

(めっちゃ怒られたよ。)

What a mess he made!! I will give him big banana.

(あいつ、とんでもないことやらかしてくれたな!!覚えとけ!)

 

さらに最上級もあります。

何かとてつもない失敗をやらかして、代償を払ったとき、かなりこっぴどく怒られたとき、バナナはさらに大きくなり、”Huge banana”となります。

I got late for work many times last contract and I recieved huge banana.

(前回のコントラクトで何回も遅刻して、エライ目に遭ったよ。)

She keeps making same mistake,I think I do have to give her huge banana.

(彼女は同じミスばかり繰り返すから、そろそろ厳しく指導しないといけないな。)

 

banana>Big banana>Huge banana

バナナの大きさは、厳しさの程度に比例します。もちろんどのくらいがBigなのか、Hugeなのかは、個人の感じ方によります。

He gives me banana because I go to bathroom too often during work.

(仕事中にトイレ行きすぎだって言われたよ。)

個人的な感覚ではこんな風に、Bananaはちょっと注意された程度でも使用しています。

 

Bananaを使ったジョーク

友達や同僚に「I will give you banana!(話があるんだけど。)」真面目な顔をして突然言います。

相手はもちろん

「Why?(なんで?)Did I do something? What did I do?(え、何かした?)」

と問い返します。

そのタイミングで本物のバナナを差し出します。

まあ、陳腐であんまり面白くはないのですが、それでも場は和みます。

 

まとめ

クルーズ船で話される英語には海事用語やスラングなどクルーズ船独特のものが多くあります。

クルーズ船クルーが意味するBananaは甘くて黄色いたべものではなく、「熱い灸を据えられること」です。私たちクルーはこのBananaを避けつつ日々働いています。

もし、店頭でバナナを見かけたら、バナナにはこんな意味もあるのかと思い出してみてください。

因みに文中の()の中の中の意訳は私が使うときや言われたときに受け取るときの感覚です。

クルーズ船で働くと生活は毎日修学旅行気分?! クルー生活は集団生活。キャビンインスペクションって何?

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クルーズ船で働くということは、船に住むということです。

船での生活は集団生活で、決まり事も多く、学校もしくは軍隊なみに管理されることもあります。

今日はそんなShip Life(船上生活)での決まり事の一つをご紹介します。

キャビンインスペクションとは?

クルーはキャビンと呼ばれる部屋に住んでいます。通常2~4人部屋で役職者は一人部屋です。定期的にCabin Inspection(キャビンインスペクション)という部屋の点検があります。

頻度はクルーズ会社によって異なりますが、(多分)法律で決められているので、どの船でも行われます。

キャビンインスペクションでは、担当者が各キャビンに立ち入り、所持禁止であるものが部屋にないか、部屋が清潔かつ整頓されているかなどを確認します。

部屋が散らかっていたり、また汚れていたりした場合は上司やHR(人事課)時には、スタッフキャプテンやキャプテンに報告され、運が悪ければボスに怒られます(というかせいぜい小言を言われる程度ですが。)運がよければ何も言われません。

まあ、会社や船、ボスによります。一番いいのは引っかからないことです。

また、所持禁止であるものが見つかった場合、モノは没収され、所持していたモノによってはViolation(バイオレーション)という違反切符的なものを切られたり、場合によってはクビになります。

キャビンに持ち込んではいけないものとは?

どのクルーズ会社どの船にも、何をキャビンに持ち込んでいいか、何を持ち込んではいけないか明文化されたルールがあります。大抵はキャビンのどこかに貼ってありますが一度も読んだことはありませんw

読んだことはありませんが、知っています。いろんなところで言われまくるので、覚えようとしなくても覚えます。

安全を損なう恐れがあるもの

主に、電気系統のモノ、延長コード、イルミネーションなどがこれにあたります。見つかれば没収され、コントラクト(契約)が終わって下船する日になるまで返してもらえません。クリスマス用のイルミネーションのを没収された人たちがいました。

規定の量を超えたお酒類

キャビンに持ち込んでいいお酒の量は決められています。これはクルーズ会社によって異なります。キャビンにお酒を持ち込んではいけない、という会社もありましたし、ワインなら一人一本(つまりキャビンに2本まで可)かつ、セキュリティのサインがなければならない。ビールはひとり6本までと詳細に決められています。

規定を超えた量のお酒を持っていた場合は没収されます。

サイン無しワインを持っていて、ワインを没収された人がいました。

余談ですが、クルーが船内に持ち込めるお酒はビールとワインのみで、船の外から帰って来るときに荷物検査をされ、それ以外のお酒を持っていた場合その場で没収され、コントラクトを終えて帰る日まで返してもらえません。

まそういったモノを持ち込むいろいろ裏技はあるんですけどね。

食べ物

食べ物も、キャビンで所持していいもの、してはいけないモノが決められています。

細かい決まりについてはクルーズ会社に寄りますが、基本的には

 生ものや、果物、乳製品は所持してはいけないことになっています。また、Mess(メス)と呼ばれる食堂やもちろんレストランの食べ物もキャビンに持ち込んではいけない決まりになっています。

まあ、といっても。。。抜け道は多いです。

違法なモノ

主にみつかる違法なモノは、マリファナやコカインなどのドラッグです。とくに、国によってはマリファナは合法で簡単に手に入るので、土産物屋などで知らずに購入してしまう場合もあるようです。

運ぶ目的で所持しているクルーも少なからずいて、摘発されてクビになっているケースも見られます。

基本的に違法なモノは外から船に帰って来るときにスクリーニングされるはずなのですが、そこをうまくすり抜けてキャビンに隠している人たちもいるようです。

船の備品

船の備品もキャビンに所持していた場合、よくて没収、悪くてバイオレーションやクビになります。

一番多いのは食器類、フォーク、スプーン、皿、グラス、カップです。それから、機材

や文房具などの備品も含まれます。また、客室の備品(タオルやトイレタリー)が見つかった場合はクビになるかバイオレーションをもらいます。

キャビンインスペクションへの準備

頻度やタイミングはクルーズ会社によって違いますが、定期インスペクションの事前に告知されるので、備えることができます。

具体的には

ゴミ箱を空にする

ベッドメイキングしてライフジャケットをベッドの上にのせる

部屋の掃除

見つかったらやばいモノを隠す。(主にフルーツ、ハム、チーズ、規定量を超えたお酒、食器)

インスペクションが始まる直前に部屋から脱出!

部屋から脱出する理由として、部屋にいると引き出しや棚を開けさせられる可能性があるからです。クルーが部屋にいなければ勝手に開けてはいけないのですが、クルーが部屋にいる場合は開けさせることができるからです。

つまり、基本的に、見つかったらやばいモノは引き出しや棚に隠せばOK!

この辺の決まりは会社によって違うので、あくまで私がいる会社ではそうだという話です。

因みに私の超裏技ですが、散らかった服は全てベッドに並べ、その上に掛け布団をかぶせ、見つかったらやばいモノは引き出しや棚に隠し、ゴミを捨て忘れたときはゴミ箱も隠す。5分で準備完了です

抜き打ちインスペクション

定期インスペクションの他に抜き打ちインスペクションがあります。

これは、クルーが違法なモノを持っている疑いがある場合、ゲストやクルーが高価なものを紛失し、報告した場合、関係者のキャビンが抜き打ちでインスペクションされます。

言葉を換えると強制捜査ともいえるでしょう。

この強制捜査では、部屋の隅から隅まで見られ、荷物も棚も全て開けられます。クルーには口出しする余地はありません。

私はされたことはありませんが、友人によると、かなりいやな気持ちになるそうです。

 しかし、実際にこれで、ドラッグが見つかってクビになったクルーもいるので、もしキャビンメイトがやばいヤツだったら。。。と考えると、他人ごとじゃないなと思います。

余談

わたしの会社ではキャビンインスペクションは朝にあります。シフトが昼からの時にはまあ、なんともありがたくないスケジュールです。

ある日、キャビンメイトと2人、寝起きでくつろいでいるときに、近くからノックの音がきこえ、インスペクションであることを忘れていたことにきづきました。

ナイトシフトのサインがあれば、インスペクションは免除になるのですが、私はたまたま、ナイトシフトを数日前に終えたばかりで、ナイトシフトのサインを持っていたのですが、ドアからは外していました。

隙をついて、ナイトシフトのサインをドアに貼った結果、インスペクションはとばされたのですが、最終的にナイトシフトのサインを乱用したことがボスにバレ、怒られたことがあります。

悪いことはできませんね。

まとめ

クルーズ船での生活は集団生活であるゆえ、規則も多いです。

定期的にキャビンを検査されるキャビンインスペクションなるものがります。

基本的に部屋をちらかさず清潔に生活し、所持禁止なものを持っていなければ大丈夫ですが、最終的には全て棚や引き出しに隠せばなんとかなる。。。ハズ

昼シフトのときのインスペクションが大嫌いです。クルーズ船で働いてみると、想像以上に学校的な要素が多くて驚くこともたくさんありますが、それも含めて良い経験になります。

 

キャビンでの生活についてはこちらの記事をご覧ください!!!

racheal-grolia.hatenablog.com

 

海外クルーズ船で働くならエンターテイナーが最強なわけ

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コロナウイルスの影響で船に乗れなくなって早数ヶ月。ミュージシャンだったらなぁとシンガーであるクルー仲間のYoutubeを見ながら妄想に耽る毎日です。

 

クルーズ船で働くと一言で言っても、職種は千差万別。航海士や機関士などの専門資格が必要なものから、レストラン、ハウスキーピング、ゲストリレーションなどの、ホテル系。鍼灸師やセラピスト、ネイル・ヘアアーティストなどの美容系。

また、調理系も、フレンチ、イタリアン、アジアン、寿司職人、パティシエとジャンルは多様です。

因みに私はレセプショニスト(ゲストリレーション)で働いています。 

まだまだたくさんあって、書いたらきりがないのですが、そんな数ある職種の中で、個人的に一番案おすすすめなのが、エンターテイナー(ミュージシャン・シンガー・ダンサー・DJなど)です。

おすすめ。。。というか、憧れというか願望です。

今回は私がクルーズ船で働くならエンターテイナーがいいという理由というかエンターテイナーだったらなぁーと思うを述べたいと思います。

 

勤務時間が短い

 通常、クルーズ船でホテル系、航海系、整備・大工系に従事すると、一日8〜10時間長い時では11〜14ほど働かなければなりません。

しかし、アーティストは、基本的にショーなどの決まった時間にしか働かないので、他の職種と比較するとより勤務時間は少なくて済みます。

 

 外出のチャンスが多い

また、基本的な勤務時間はショーやコンサートがある時です。つまり、お客さんが船内で活動する時間、つまり、出航中なので寄港中はオフであることが多いです。なので、外に出るチャンスもその他の職種よりだんぜん多いです。

因みに勤務時間や勤務時間帯はクルーズラインによって異なるので絶対そうだというわけではありませんが、見る限りそういう傾向にあります。

 

給料とポジション特典がすこぶる良い

クルーズ業界はポジションがはっきりと決まっておりポジションによってランク分けされ、privilegesという特典があります。

経験上、どのクルーズラインもアーティストは比較的高めのランクが与えられます。それに伴う特典として

・ゲストエリアにあるビュッフェでの食事が可能

・allowance(船内のバーなどで使えるお小遣いのようなもの)が貰える

・少しいいキャビンに住める(こともある)

・キャビンのお掃除サービスの回数が多い

。。。などなど、もちろんクルーズラインによって異なります。

 

 船に乗れてなくても稼げる

今回のコロナウイルス騒動みたいに何かのトラブルでずっと乗船ができないという期間があっても、アーティストだったら、SNSなど、オンラインで発信することで、稼ぐことができるんだろうなという妄想です。

別にエンターテイナーでなくても、今は誰でも何でも発信できるので、これはエンターテイナーに限ったことではありませんが、歌や楽器や踊りがうまかったらYoutube配信したいなという個人的な願望です。

 

何にしても、手に職があるのは強い!ということですね。

 

世界中のファン獲得のチャンス

 国外のクルーズ船で働いていると、様々な国から来た、たくさんのクルーやゲストと出会います。普通に日本で暮らしていたら出会うことない人々と出会うことができます。

世界中のたくさんの人とつながることができ、SNSのフォロアーやファンも激増します。クルーズ船で働かなくなったとしても、その後の活動の助けになるでしょう。

 クルーズ船で働いている(いた)ことがダイレクトに船の外で役に立ちやすいです。

まとめ

クルーズ船でエンターテイナーとして働くと、

他のポジションと比べて勤務が過酷ではなく、時間的余裕があります。

また、給料も他のポジションと比べて高く、特典(privileges)も多いです。

様々な国での外出の機会があり、SNSで発信する材料も増えます。

世界各国のたくさんの人と出会うので、フォロアーやファンも増えます。

船に乗らなくても、プランBで稼ぎやすい(稼ぎやすそう。。。羨望)

 

以上、クルーズ船でレセプショニストとして働く私が、エンターテイナーだったらなぁーと思った理由です。

 

他にもこんな職種があります!