豪華客船で働いているクルーの食事は豪華なのか
クルーズ船で働くクルー達は船内に住んでいるということは皆さんご存じでしょう。
私たちクルーがどこで何を食べているか知っていますか?
「Mess(メス)」と呼ばれるクルー専用の食堂
クルーエリア(従業員エリア)にはMessと呼ばれるクルー専用の従業員食堂的なものがあります。このMess、Officer Mess/Staff Mess/Crew Messなど船内に複数ある場合が多く、ポジションによって利用できるMessが決められています。
(この記事の中では統一してクルーメスと呼びます。)
また、オフィサーと呼ばれる航海士、機関士、マネージャーやスーパーバイザーなどの管理職クラスはお客さんのエリアにあるビュッフェで食事をすることもできます。
料金はもちろん
タダ!
食費の節約ができるのもクルーズ船クルーとして働く魅力のひとつです!!!!!
クルーメス食事の形式
基本的にはどの会社もビュッフェ形式で、オープン時間内であれば、食べたいものを食べたいだけ食べることができます。会社によっては多少の注文できるメニューがあるところもあります。
例えば、私が初めて勤務した会社では、表向きにはビュッフェ形式のみですが、Messの従業員と仲良くなれば厨房に調理を頼んで裏メニューを出してもらうことがができました。
しかし、2つ目の会社はビュッフェ形式+注文できるメニューが常時存在していました。しかもこのシステムはStaff Mess と呼ばれる中級ランク以上の職種が使えるMessにのみ存在しているシステムで、下級ランクのクルー達が利用するCrew Messではビュッフェ形式の食事のみでした。
クルーズ船業界では職種のランクによる立て社会が普通です。
クルーメスの味は?美味しいの?
従業員の食事といっても豪華客船の料理なんだから毎日美味しいのもの食べてるんじゃないのと思われがちですが、
そうでもないです。。。(泣
会社によっても違うと思いますが、おそらくどの船に乗っても私たち日本人が感じるのは 味が濃い、脂っこい、塩辛い
最初は珍しくて、おぉぉぉぉーと思いますが
すぐ飽きます( ;∀;)
とくに、短い周期のクルーズで同じところばかり行く船だと、入ってくる食材、調味料、香辛料が同じものしかてに入らないためだそうで、毎回同じようなものが出てきます。
そりゃー、6ヶ月とかそれ以上とかいたら、飽きるわ。。。
食事の内容ですが、、イタリア船はやはパスタやチーズ、ピザなどのイタリアっぽいもの、アメリカ船もアメリカっぽいものがありますが、意外にインド、フィリピン、インドネシアなどの東南アジアの料理も多いんです。厨房にそっち系のシェフが多いことが関係しているらしいというのを聞いたことがあります。
実体験と周りのクルー達の意見をもとに言わせてもらうと、従業員食の料理のレベルは会社や船単位でかなり差が出ます。
また、担当のシェフの腕にもよります。
ある日、Messのビュッフェの内容が突然お洒落になり、味も上がったと皆口々に言っていました。(私も思ってました。)
そして、責任者が新しくなったということを知りました。
もうこれは、当たりの船に乗ることを祈るしかありません。
クルーメスの食事に耐えられないとき
同じような食事、味に耐えられなくなって、外出時に買い占めたカップ麺や袋面、レトルト食品シリアルなどを食べる人も多いです。
因みに私がよくするのは、レンジを使った、クルーメスのアレンジレシピです。オリジナルリゾット、パスタ、トーストなど、レンジを使ったオリジナルメニューで切り抜けます。
創意工夫って大事ですね。
そして、さらに裏技中の裏技は厨房の人と仲良くなること。メニューに無いものや、時間外でも出してくれたりします。
持つべきものは友達ですね(*´-`)
日本から持っていくべきおすすめのアイテム
- 鰹だし
- 塩コショウ
アレンジメニューを助けてくれます。
それから、インスタント味噌汁とカップ麺も多少持っていくことをおすすめします。
(個人的に日本のカップ麺は世界一だと思ってるんで。)船に乗っていると日本のカップ麺が無性に食べたくなるんです。
余談ですが、私は、乗船中いつもちょっと太ってしまいます。
味が濃く、油が多い上に皿や器が少し大きめなのでいつも盛りすぎて食べすぎてしまいます。みなさんも気を付けてください。
ということでクルーの食事はこんな感じというお話でした。