クルーズ船で働く-豪華客船のクルー生活あれこれ-

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クルーズ船クルーが住んでいるクルーキャビンってどんなとこ?

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クルーズ船で働くということはクルーズ船に住むということです。

「働いているときは船に住んでるの?」

 友人、知人やゲストからよく訊かれる質問です。

 もちろん船に住んでいますよ。毎日ボートで通勤しているわけではありません。

今回はクルーズ船内でクルー住んでいるのはどんなところなのかをお教えします。

 

 クルーはどこにどうやって住んでるの?

クルーキャビンはどこにある?

クルーズ船内には大きく分けてゲストキャビンと呼ばれる客室とクルーキャビンと呼ばれる従業員用の部屋があり。クルーはもちろんクルーキャビンに住んでいます。そのままですね。

クルーキャビンは基本的に船の内側かつ下層階にあり、窓がありません。

(運がよければ窓があることもあります)

 オフィサーやマネージャーのキャビンだと、窓があったり、上の方の階に位置していることが多いです。

クルーキャビンは通常客室にできないような位置にあるので、客室やパブリックスペースよりも揺れるところもあります。とくに船首のキャビンはものすごく揺れます。

そして、キャビンが船首にあると、波が船にぶつかるドーンという音が聞こえてきます。

シェアキャビンとシングルキャビン

クルーキャビンにも2種類あり、2人部屋以上をシェアキャビン、一人部屋をシングルキャビンと呼びます。また、一緒のキャビンに住んでいる人をキャビンメイトと呼びます。(ルームメイトと言ったりもしますが、基本的にキャビンメイトを使う方が多いです。)

 

シェアキャビンは基本的には二人部屋が多いですが、ポジションによっては4人部屋が割り当てられる船もあります。この辺はクルーズ会社や船によって違いがあります。

オフィサー、マネージャー、その他特権があるポジションはシングルキャビンと呼ばれる1人部屋に住んでいます。

簡単にいうと、上のほうのクラスは1人部屋、真ん中以下のクラスはは2人部屋、下のクラスだと4人部屋になることもある。ということです。船によっては4人部屋がなく、1人部屋と2人部屋しかない船もあります。

キャビンのスペックと設備

普通のキャビンははっきり言って狭いです。その狭いキャビンをシェアします。

4畳半の1ルームを2人でルームシェアしている感じです。

もちろん偉くなれば広くて窓のある一人部屋に住むことができます。

「船上でのイケメンの条件は顔が良いことではない。不細工でもシングルキャビンにいるやつがイケメンである」

という名言もあるくらい、みんな一人部屋に憧れます。

キャビンの設備

設備や造りは同じ会社の中でも船によって異なりますが、人数分のベッドとロッカーとデスクがあることはどこでも共通している最低限の設備です。

クルーズ会社やポジションによってテレビや冷蔵庫があったりします。

余談ですが、冷蔵庫がない船もある船も経験しましたが、冷蔵庫があると、生活の質がかなり向上します。

ベッド

2人以上の部屋の場合ベッドは基本的に2段ベッドですが、ホテルのツイン部屋のような1段ベッドが2つという造りになっているタイプのキャビンも見たことがあります。

2段ベッドは寝台列車のようになっていて、カーテンが付いています。

このカーテンによってプライバシーを守ることもできるし、部屋の電気が付いていても寝ることができます。また、各ベッドにはライトが備わっていて、反対に部屋の電気が消えていても、自分のところだけ明るくすることもできます。

バスルーム

バスルームはとても狭く、洗面台とシャワーとトイレが一緒になっています。

中でもシャワーのスペースは人が一人立てるくらいしかないくらい狭いです。身長が高い人はシャワーを浴びるのも一苦労です。

ある日、興味本位で身長が190cmある長身の同僚にどうやってシャワー浴びているのか訊くと「俺シャワーヘッドより背高いんだ。シャワーヘッドは俺の胸の位置にあるからシャワー浴びるの大変だよ」と言っていました。

 

シェアリングバスルーム

船には、2つのキャビンの真ん中にバスルームがあり、「シェアリングバスルーム」というバスルームを隣の人と共有する造りになっているタイプのキャビンがあります。

住んでいる部屋は2人部屋(または1人部屋)だけど、バスルームは4人(または2人)で使うということです。

バスルームには2つドアがあり、どちらからでも入って来れる造りになっています。

各ドアは内側からも外側からも鍵をかけることができます。

バスルームの内側から鍵をかけると、かけられた方のバスルームの外からは開けることができません。また、バスルームの内側の鍵が開いていても、外から鍵がかかっていると、内側から開かない仕組みになっています。

つまり、自分が使うときは、内側から相手側のドアの鍵をかける必要があります。

すると隣の人は外からバスルームを開けることができなくなります。バスルームを使用していないときは外側から鍵をかけます。すると、隣の人はトイレ側から自分の部屋に入っていこれない仕組みになっています。

バスルームの鍵を開け忘れて、隣の人がトイレに行けなくなったり、キャビンメイトが間違って施錠して、バスルームに閉じ込められたりといったトラブルも多々起こります。

私は運良くこのタイプのキャビンに住んだことはありませんが、個人的には2人部屋で

バスルームを4人でシェアするぐらいだったら4人部屋のほうがましだと思います。 

 

 コンセント

コンセントの形ははクルーズ会社の国によって異なります。穴の形状が1種類しかない船もありますし、2、3種類の形状がある船もあります。

コンセントのアダプターは割とどこでも手に入りますが、情報も事前に無く心配な場合は、無印などに売っている旅行ようのコンセントアダプターのセットを持って行くことをオススメします。

また、電圧やアダプターの情報は、クルーズ会社の公式ホームページや、旅行会社の紹介などから情報を得ることができます。クルーズのパンフレットも役に立ちます。

私は、クルーズにゲストとして行くわけではないのに、資料請求してパンフレットを取り寄せて情報収集をしました。 

ポートホール

ポートホールとはいわゆる窓のことです。運がいいとキャビンこのポートホールがあります。しかし、ポートホールは開けることはできません。

運良く、ポートホール付きのキャビンに住むと「ちょっと良いとこ住んでる」気持ちになれます。それだけではなく、SIMカードの電波が入りやすかったり、外の景色が見れたりといいことずくめなのですが、

海が荒れたり、荒れる予想があると、ポートホールは鉄の扉でカバーをされてしまいます。 

磁石がどこにでもくっつく壁

船は鉄の塊なので、もちろん壁も全て鉄です。なので、どこにでも磁石がくっつきます。予定表、お知らせ、家族や友人の写真。。。各港のお土産屋さんで買ったお土産のマグネットなど、人それぞれいろんなモノを壁に貼り付けています。

船から下りて、家に帰いるとき、どこでも磁石がくっつく船の壁が恋しくなります。

まとめ

クルーズ船のクルー達はクルーキャビンと言われる船室に住んでいます。クルーキャビンは決して快適とは言えない環境ですが、意外に住めば都です。地上に帰ると案外キャビン生活が恋しくなったりします。これからクルーズ船で働くという方の参考になったら嬉しいです。

 

 

 

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